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2024.11.21

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おせち料理に想いを詰めよう! おせちにまつわるあれこれ

お正月にいただくおせち料理。
何気なく食べているという方もおられるかもしれません。

1年間で最も特別な日とも言える元旦に食べるおせち料理はやっぱり特別なもの。
その特別には理由が様々あります。

諸説ございますが、そんなおせち料理に込められた特別なあれこれをご紹介します!

  • そもそも「おせち」って何?

おせち料理の由来ご存知でしょうか?これが、なかなかに古くからの由来があるんです。
「おせち」とは季節の節目に当たる「節」の日を指す言葉で、平安時代に中国から季節の節目を祝い神々を祀る五節供の行事として伝わったと言われています。
平安時代の朝廷では、正月を含む5つの節「元日(正月一日)、白馬(正月七日)、踏歌(正月十六日)、端午(五月五日)、豊明(十一月新嘗祭翌日の辰の日)」に「五節会」の儀式を行い、特別な料理である「御節供」を神に供えていたとされ、これがおせち料理のはじまりといわれています。

宮中行事でしかなかった御節供が庶民に広まったのは江戸時代。
幕府が公式行事として節日を「節句」の名称で公式な祝日として定めると、庶民の生活にも浸透しはじめ、やがて、御節供は最も大切とされる年の初めの節日である正月の料理を指すようになり、「おせち」と呼ばれるようになったとか…。

 

  • 私たちにとってのおせち料理にやどるあれこれとは?

そもそもお正月には、豊作や幸福を司る田の神様である「歳神様」を迎えるため、門松を立てておせち料理に鏡餅やお雑煮をお供えしていました。
後におせち料理をいただくことは歳神様と食事をともにすることであり、『福を招き災いを打ち祓う』と考えられるようになります。そのため、おせち料理は新年の訪れを祝い感謝し、1年の家内安全や無病息災などを願うものとされ、材料やそれぞれの料理に語呂合わせで縁起を担ぐものを多く使用するのもそんな想いが反映されたものと考えられます。
そんな縁起を担いだ材料や料理のいわれをご紹介します。

  • たたきごぼう
    根を深くはるごぼうは、家族や家業が土地に根づいて代々続くという意味があります。 ごぼうをたたくのも身を開いて開運に通じるといわれます。
  • 昆布巻き
    喜ぶと関連づけられる昆布は「広布(ひろめ)」とも呼ばれ、「広める」につながる縁起物として使用されます。 また、「養老昆布」ともされることから、不老長寿の願いが込められているほか、「昆布」に「子生」の当て字をして子孫繁栄や昆布巻きの中に「二親」と書くニシンを巻いて両親の長寿も祈願しています。
  • 数の子
    数の子は、卵の数が多いことから子孫繁栄を意味し、 さらにはニシンに「二親」の字を当てて、両親の長寿も祈願しています。
  • 紅白なます
    色合いと形が祝いの飾りに使用する「水引き」に似ていることから、縁起がよい料理として用いられます。
  • 黒豆
    黒は邪悪なものをよける色として古くから親しまれ、豆は「マメに働いて暮らす」という意味があり、勤勉と健康を祈願しています。
  • 栗きんとん
    鮮やかな色が小判や金塊に似ているため、 金運の上昇を祈願しています。
  • 田作り
    小さいながらも頭と尾がそろうカタクチイワシは、縁起が良い食材として使用されます。
  • 伊達巻
    巻いた形状が書物や掛け軸を連想させることから、学業成就の願いが込められています。
  • 筑前煮
    たくさんの具材を同じ鍋で煮ることから、家族が仲良く暮らすという意味が込められています。
  • えび
    加熱するとえびの腰が曲がった形になることから、腰が曲がるまで長生きできるようにと長寿を祈願しています。
  • 八幡巻き
    ごぼうを使用していることから「細く長く幸せが続きますように」という意味が込められています。
  • 紅白かまぼこ
    紅が「魔よけ」や「慶び」を、白が「神聖」や「清浄」を表す縁起物として使用されます。
  • 錦たまご
    黄身は「金」、白身は「銀」を表し、「二色」に「錦」の字を当てた縁起物で、 金銀の糸で錦の布が織れることから、「財宝」や「豪華」の意味も込められています。
  • お多福豆
    形が「お多福」の面に似ていることに由来し、たくさんの福を運ぶ縁起物です。
  • ぶり
    「出世魚」であるぶりは、立身出世を意味しています。

  • 鯛は「めでたい」につながり、縁起がよい食材とされます。
  • たこ
    たこは過熱すると体が赤く吸盤が白く変わり、見た目が紅白になるため、縁起がよいとされるほか、「多幸」の字を当て、墨を出して逃げる様子を「苦難や困難を煙に巻く」に関連づけて縁起を担いでいます。
  • れんこん
    複数の穴があるれんこんは「将来をよく見通せる」という意味が込められているほか、「ん」がつくことから、運がよい食材とされています。
  • にんじん
    赤色がおめでたい色とされているほか、「ん」がつくことから、運がよい食材とされています。
  • 里芋
    親芋の下に子芋、さらにその下に孫芋と連なるように育つことから、子孫繁栄を祈願しています。
  • たけのこ
    すくすくと伸びることから、子どもの健やかな成長や、立身出世、家運の向上を祈願しています。
  • くわい
    まっすぐに伸びる芽が立身出世を意味し、子株がたくさんつくことから子孫繁栄を 、調理の際に亀の甲羅の八角形に切ることで不老長寿を祈願してます。
  • 百合根
    球根の周りに重なるようにできる鱗片の様子から、 歳を重ねることや和合、子孫繁栄を祈願しています。
  • 手綱こんにゃく
    綱には、気持ちを引き締め自己を律する意味があり、 また、手綱が結び目に見えるため、良縁や縁結びの意味も込められています。
  • いくら
    子宝にめぐまれるように」という願いが込めらた子孫繁栄の縁起物として使用します。
  • はまぐり
    貝がきれいに合って閉じることから、夫婦円満や良縁を表す食材として使用されます。
  • あわび
    約15~20年長寿であることから、不老長寿の意味が込められています。

 

いろんな想いや願いがそれぞれのおせち料理に込められていることがわかりますね。
おせち料理によって、作る側も食べる側も新しい1年間の家族の幸せを願っているんです。

 

  • なんでお重に込めるの?

おせち料理はお重に詰められるのが一般的。
いかにも非日常という感じもお正月らしいですが、なんでお重に詰めるようになったのでしょうか?
お重に詰められるようになったのは江戸時代からと言われています。
重箱は、何段かに積み重ねることができることから「幸せを積み重ねる」との意味が込められているとも言われています。
地域によっては、「切れる」を連想する偶数を避け、縁起がよいとされる5や7などの奇数で料理を詰め、向きや並べ方などのしきたりが残る場合もありようです。

一般的に、おせち料理はおせち料理は新年を祝う3品の「祝い肴」、酒のつまみになる「口取り」のほか、魚介を使用した「焼き物」、根菜などを使用した「煮物」、そして「酢の物」の5種類で構成されています。
正式には5段の重箱に詰めるとされ、壱の重に祝い肴と口取りを、弐の重に焼き物を、参の重に煮物または酢の物を、与の重に酢の物または煮物を詰め、5段目は「福を詰める」場所として空箱にします。
近年では3段の重箱を使用方が多く、壱の重に祝い肴と口取りを、弐の重に焼き物と酢の物を、参の重に煮物を詰めるのが基本的な爪型とされています。

 

  • まだまだありますおせちのあれこれ…

おせち料理は、お正月三ヶ日は台所を使わずに「かまどの神様」に休んでもらうという意味もあり、そのため事前に用意できて保存が長くきくものになったとされています。
他にも、三が日は「縁を切る」につながる包丁は使わないなどのいい伝えや、接待で忙しいなどの理由から、年末のうちにおせちの味を濃く作って保存を効かせ、正月は台所に立つ回数を減らしたともいわれます。

またお正月に使われる祝い箸。祝い箸は両方の先端が細く、両口とも使えるようになっていて一方を神様、もう一方を人が使い、神様と共に食事をするという意味が込められて、1月7日の松の内の間は同じ祝い箸を使うようにすると良いとされています。

 


 

これでもかというばかりに、由来が満載!というおせち料理。
時代が変わっても1年が良い年でありたいと思う気持ちは同じですね。

なかなか重厚なおせちが難しいという人には、カジュアルな皿盛りおせちでも、おせち料理をお楽しみいただけます。

 

自分なりのスタイルを伝統的なおせち料理にくわえながら、楽しんでみてください。
縁起物をしっかり食べて、より良い1年を願ってみてはいかがでしょうか?